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ゼルドナーシルト

 

 

ゼルドナーシルトはコーエーのシミュレーションRPG。
最初にセガサターンで発売され、その後ゼルドナーシルトSpecialとしてPSで発売された。

戦乱のリグリア大陸で育ての親を失った主人公は、人徳者の傭兵団長に救われ、傭兵団に入団する。
その後傭兵団長も殺されてしまい、主人公は新しい傭兵団長となり、戦乱の大陸の統一を目指す。
マルチエンディング。

リグリア大陸というのは架空の大陸だが、中世ヨーロッパをモチーフにしている。
リグリア大陸では戦国時代のようになっていて、主人公は各国の街のギルドで仕事を請け負って
お金を稼ぎつつ傭兵団も成長させていく。ギルド以外にもイベントで請け負う仕事もある。
傭兵団は中隊長6人とその下の小隊長3人ずつ+補欠隊長という構成。
最初からいたキャラ以外の中隊長や小隊長は、イベントや街の酒場でスカウトする。

街にはギルドや酒場、ショップ、教会、城(屋敷)、民家などがある。
ギルドでは仕事の請負、ショップは武器やプレゼント用のアイテム、教会は魔法と寄付、屋敷や民家ではイベントがある。
闘技場がある街もあり、そこで一騎打ちで勝ち進むと賞金がもらえる。
闘技場で勝つと仲間になるキャラもいる。

戦闘のシステムは同じSRPGのラングリッサーに似ている。
グラフィックや全体的な雰囲気は全然違うが、細かいところがいろいろ似ている。
ファイアーエンブレムにも似ている。
コーエーの作品ということで、戦闘だけなら信長の野望とか三国志にも似てるかもしれない。
しかしこちらは傭兵なので、内政は一切やらない。

戦闘は結構時間がかかる。攻撃魔法の使い方が重要。
中隊長が死亡すると、まだ兵士が残っていても敗北となるので、相手の中隊長を弓攻撃や魔法で集中攻撃すると、割と自軍が削られずに勝てる。
ターンアンデットの魔法なども使い方しだいでは非常に有効。

敵の大将にあたるキャラと主人公が隣接すると一騎打ちをしかけてくることがある。
一騎打ちは断れるが、断ると味方の士気が低下するというデメリットがある。勝利すると相手の部隊は消滅する。
主人公の装備やパラメータが影響するようで、なるべく良い装備を付けていたほうが良い。
闘技場で慣れておくと良いかも。

このゲーム、ちょっと気になる点もある。
カルマという隠しパラメータがあり、これが上がるとバッドエンドになってしまうというもの。
なぜ問題なのかというと、このカルマがちょっとしたことで上がってしまう。
前に仕事を請け負った国と戦ったりすると上がるし、仕事の内容によっても上がる。
主人公に対する印象が良い国が数多くあるような状態も良くないらしい。
教会で寄付をすれば下がるが、ゲームの後半になってくると大金を寄付しないとなかなか下がらない。

カルマというパラメータのことを意識して、序盤から特定の国を手伝うと決めていれば問題ない。
しかし普通はいろんな街へ行ってみようと考える人が多いと思う。
普通にプレイしていて、教会へ行ったら「おや黒い影が・・・」なんていわれるのもどうか。
初回プレイはバッドエンドになる人が多いのでは。

またゲーム内の年月で、953年12月までにどこかの国から騎士に誘われなければ騎士になれない。
この制限もちょっと微妙だが、これはストーリーの都合上止むを得ないか。

どこかの国の騎士に採用されると、傭兵の時のように自由に街を移動できなくなる。
その点は残念だが、騎士になった時点でエンディングも近いので、これも止むを得ないところか。

このゲームは一見して自由に見えるが、エンディングを意識するとプレイスタイルが結構制限されてしまう。
もっと自由な行動がとれたら、さらに面白いゲームになっていたと思う。

傭兵から騎士へと成り上がっていく展開や戦闘は結構面白いので、SRPGが好きな人にはおすすめできるかもしれない。
続編が出るという話はどこへいったのだろう。

 

 


 


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